新しい職場で気になるのは「人間関係」という方も多いのでは?
愛泉会の中でも「息の合った」先輩・後輩コンビとして知られる、
幸泉学園の横山健治支援員と千葉未夏支援員に
「実際のところ」を熱く、楽しく語っていただきました!


※2020年11月収録。肩書等は当時のものです。
写真撮影時のみマスクを外しましたが、
対談中はマスクを着け、
アクリル板越しにトークしました!



ー横山さんから見て、後輩としての千葉さんの印象はいかがですか?ー


横山:千葉さんは学生の頃、実習生として幸泉学園に来てくれていたんだよね。


千葉:そうです。


横山:実習の時に、自分の担当する利用者さんとの関わり方のことで、

実習期間が終わる3日前くらいに相談してくれたんです。

正直、実習でそこまで距離を詰めて関わる学生さんはいないな、

一生懸命だな、と思ったので、入職してくれて嬉しかったですよ。


千葉:私は元々保育士志望で、施設実習で幸泉学園に来ました。

実際にやってみると、この仕事に興味が湧いてしまって。

実習中に自分がつまずく所があっても、横山さんたちに相談して解決していくと、

利用者さんとの距離も縮まっていく感覚がありました。


横山:その利用者さん、入職した千葉さんを覚えていてくれていたよね。

「実習に来ていたお姉さんだ!」という感じで。


ーそうすると、千葉さんの入職の決め手は……?ー


千葉:利用者さんとの関わりが楽しかったのもあるし、ここに入れば、

困ったら先輩たちがフォローしてくれるんじゃないか、と思いましたね。

あとは、横山さんと仕事がしたい!と。


横山:ははは。光栄です。


 

ー入職後はいかがでしたか?ー


千葉:入職してからも、先輩の皆さんは本当に優しくて。

1年目は分からないことが多すぎて、色々と質問したいけれど

緊張して聞けないということはあると思うんです。

でも、幸泉学園の先輩は「どう?大丈夫?」と気にかけてくれて、

「ああ、質問してもいいんだ!」と。


横山:安心できたんだね。千葉さんは、実習に来ていたからということもあって、

利用者さんとのコミュニケーションがスムーズだったね。

この仕事はコミュニケーションが基本なので。


千葉:照れちゃいますね。私、1年目は本当に張り切っていたんです。

利用者さんのためになることをしたい、色々覚えたいという気持ちがとても強くて。

横山さんに「作業班のチーフを目指したいです」と言ったことがあるんですが、

その時に横山さんは「1年目なんだから……」とは言わずに

「じゃあ、頑張ろう」って、色々なことを教えてくださったので、

ああ、自分は信頼されているんだな、もっと頑張ろう!と思いました。



ーそうは言っても、大変なこともあったのでは?ー


千葉:行事の時は大変でしたね。クリスマス会を任せられて、

食事の席を考えていたのですが、利用者さん同士の相性など、

分からないことだらけでした。

その時は横山さんに「こうやって考えてみたのですが、

この席で利用者さんは楽しんでくれますかね?」と相談したところ、

いろいろなアドバイスをいただいて。当日も席で困ったという話は無く、

乗り切ることができました。


横山:初めての大きな行事だったと思うし、戸惑いだらけだったろうね。

少しでも不安を解消したいなと思っていて。

自分の新人時代も先輩に相談に乗ってもらって乗り切ってきたので、

還元、ではないけれど、自分のしてもらったことは新人さんにもしてあげることで、

より良い支援につなげていきたいなという思いはありましたね。




 

ー幸泉学園には夜勤がありますよね。それも大変なイメージがありますー


横山:千葉さんは5月からだっけ?


千葉:5月に先輩と一緒に始めて、6月からひとり立ちでした。


横山:大変だったよね、ぶっちゃけ。


千葉:それはそうですね。まず、夜中起きていなきゃいけないっていうのは。

遊びの「オール」とは違うじゃないですか。

先輩と一緒にやっていても、仕事量が結構あるので最初は不安で。



横山:でも、色々と教えてもらっていたし、できるようになっていたよね。


千葉:そうですね。大きなトラブルも無く、できるようになっていました。

横山さんも、長く勤めていても夜勤は大変ですか?


横山:今は夜勤の無い勤務をしているけれど、大変だよね。

最初のうちは、仕事が間に合うかが不安で、決められた時間の前にやってしまって。


千葉:ありますね~、それは。最初は要領をつかむのが難しいですよね。



横山:でも、千葉さんは最初の方から先輩に色々と聞いて、

利用者さんごとの対応とか、頑張っていたよね。


千葉:私は利用者さんとの関係ができていた分、

利用者さんから求められるものが多かった気がしますね。


横山:無理難題とまでは行かなくても、いろいろと要求されてしまっていたね。

それでも、うまく対処できていたと思うけどな。


千葉:あまりにも困ったら先輩に明け渡していましたよ。

適度な距離って最初分からないじゃないですか。

頼まれたことは全部やってあげないと、って思ってしまいますし。


横山:全部やってしまうと利用者さんのためにならないというのもあるからね。

手伝うという意味で、全部やってしまうのは簡単だけれど、

やっちゃったら意味がない時もあるから。

その線引きは新人の頃は分からなかったなあ。

車椅子の方はなるべく自分で動いてもらうとか。


千葉:私、少し勘違いしていたんですよね。「頼られてる!やってあげなきゃ!」って。



横山:その辺りも含めて、入職から5年で余裕も出てきたよね。


千葉:1年目に、支援係長に「毎日走ってるね」って言われたんです。

私は、仕事では急いでいないといけない、悠長に歩いていたらダメだと

思っていたんですけれど、秋くらいに係長が私を呼び止めて

「何でいつも走っているの?」と。


横山:ははは。


千葉:「急いだほうがいいと思っていました」って答えたら、

「余裕が無いように見えるよ」と言われて。そこで初めて、

あっ、周りからはそう見えているんだ!

自分の中では頑張っているつもりで走っていたのに、

「いつまでも余裕のない子だな、大丈夫かな」と見られていたことに気づいたんです。



横山:利用者さんも気づくよね。こちらに余裕が無い時って、

利用者さんも落ち着きがなくなってしまったり。

自分の新人時代にも、一人で任せられたりすると余裕が無くなってしまい、

笑顔も無くなって、利用者さんのことを考えるのがおろそかになってしまうこともあって。

そういうことは無くなってきたよね。


千葉:そうですね。余裕は出てきましたね。1年目のセカセカは無くなりました。


横山:そこは成長を感じるなあ。


千葉:幸泉学園の先輩たちって、とてもよく見てくれているんですよ。

横山さんもそうじゃないですか。


横山:んだかね?


千葉:実習が終わってからも、利用者さんも職員の方も私は覚えていたんですが、

緊張するじゃないですか。入職した時も、忘れられているんじゃないかな、

利用者さんも覚えていないだろうなと思って、支援員室に行ったわけですが、

その時に横山さんが来て「久しぶり!元気だった?」って声をかけてくださって、

私はそこで「頑張ろう!」と思いました。



ーでは、お二人にはどんな後輩に入ってきてほしいですか?ー


横山:専門知識は、そんなに要らないよね?


千葉:ですよね。


横山:一番は、利用者さんに一生懸命関わってくれる方かな。


千葉:福祉の仕事はコミュニケーションが必須なので、

「話しかけられる人」っていうことも大事かなと思っていて。

話しかけるといっても難しいことではなくて、朝の「おはよう」とか、

帰る時の「さようなら」とか、そういう考え方で「話しかけられる人」。


横山:なるほど。


千葉:意外と難しいんですよね。最初は戸惑うと思うので。そこで一歩を踏み出せるか。


横山:利用者さんとの関係を築けるかだけれど、「おはよう」とか言ってもらえたり、

名前を覚えてもらえたりすると嬉しいしね。あっ、遠くで名前を呼んでいるなって。

専門知識は後でついてくるから、一生懸命関わって

コミュニケーションを取れるようになればいいかな。


千葉:そのコミュニケーションがあってこそ、私たちの信頼関係を築けているので。


横山:あはは。



千葉:馴れ合いの仲良しではなくて、仕事上の関わりとして、

相互作用してくれる方に来てもらえたら、

自分も助かるし相手にも助けになると思う。

私なんて、「ああ、今日は横山さんがいる!相談しよう!」って。

常に何か悩んでいるから。


横山:そうだね。

 

 

ー最後に、これから福祉の仕事を志す方にメッセージはありますか?ー

千葉:説明会とかで、学生の皆さんには「学生のうちにできることを

何でもして欲しいです!遊びでも趣味でも!」って言ってるんですよ。


横山:ほほう。


千葉:社会人になってもたくさん遊べるけれど、

その前に仲間内でワイワイ遊んでおくと、その中で例えばリーダーシップとかも

身につくと思っているので。図書館に行って本を読むでもいいですし。

今だからできることだよって。今できることを今のうちにとは言っています。


横山:自分は、「見学は行きましょう」とは言いますね。

私たちが「良い施設ですよ!」と言っても、その方にフィットするかは

感じてみないと分からないので。良い施設、良い環境って私たちの主観なので、

実際に見てほしいですね。

「遊びましょう!」とは言ってこなかったけれど、それも良いかもね。






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